じーらぼ!言戯道場 (G-LABO Gengi-DOJO) 管理人:みやもと春九堂(しゅんきゅうどう)

【 2013年09月02日-22:33 のつぶやき】

『貞子3D2』観てきました。


9月になりましたが、皆さんしっかりと夏をエンジョイしましたか? 夏祭りに花火、キャンプやリゾートライフ、そこでの一夏のアバンチュールだったりリゾラバだったりしましたか? お盆に帰省したり出かけたりして渋滞に巻き込まれて便意と戦ったりしましたか?

僕は殆ど何もないまま過ごしました。ええ。ガッデム!!(机に両拳を叩きつけながら)

失礼。ちょっと取り乱しました。まぁいい、まぁいいんです。僕にとっては夏といえば、そんなありきたりでオーソドックスな誰もが体験するような行事ではなく、ホラーなんですよ。古来より日本では涼をとるために怪談話がなされてきたということもあるわけでして、夏といえば怪談であり、ホラーなんであります。怪談やホラーもありきたりじゃねーかとかいう人は呪われてしまいなさい。


というわけでね、行ってきましたよ。『貞子3D2』を観に。おい、そこなにクスクス笑ってんですか。自分でもおかしいと思いますよ。まさかのチョイスですよ。でも今年の夏はこれしかホラー映画やらないかったんだから仕方がないじゃないですか。

そんなわけで封切りの8月30日は普通にお仕事していましたので、その日に地上波で放送された『貞子3D』を観て(映画館+CS録画2回+地上波で合計4回目)、一体どんな地雷になっているのかという期待を胸に8月31日に劇場に行ったわけです。もちろん今回は史上初のスマートフォン連動上映である「スマ4D」が目玉ですから、先日購入したばかりのスマホに貞子アプリをインストールして、もう準備万端ですよ。


実のところをいえば、もはやホラーとしての「リング」シリーズには何の期待もしていないわけですよ。そもそも、ホラーとして成立していたのは「リング」の続編「らせん」まででして、ええ。一応補足しておくと原作無視でオリジナル続編として作られた「リング2」は、素人が観てもわかる低予算映画ではありましたが、一応ホラーの体を為していましたね。個人的にはキライじゃないです(フォロー)

ところがまぁ、原作の「らせん」の続きである「ループ」では、「ホラー小説を読んでいたはずが、いつの間にかサイエンスフィクション系のナニかを読んでいた」というくらい吃驚な展開になっていまして、ツッコミどころも満載で、思わず「天才、鈴木光司先生に乾杯ッッ!!」と叫びながら本を壁に叩きつけたくなるものになっていましてですね。あ、短編集「バースデイ」は小説としては好きです。ホラーでもなんでもありませんでしたが。

兎にも角にも、そんな感じになってしまった「リング」シリーズですが、正直映画でヒットしたのは一作目の「リング」だけなのは皆さんもご存知の通りでして、ホラーアイコンとして貞子という存在だけが一人歩きしている状態になったわけです。で、その一人歩きしている貞子さんだけをピックアップして作られた映画が「貞子3D」だったわけですね。


この作品がまたすごくて、一連のリングシリーズの世界観は一切無視で、設定として継承されているのは、1.貞子は故人。2.貞子は超能力者。3.その超能力と彼女の怨念があわさり、彼女を観たものを死に追いやる力となっている(「リング」の「呪いのビデオ」や、その法則とは無関係)。たったこれだけなんですね。貞子の怨念と超能力が「なぜかペンションの基礎工事の段階で取り除かれなかった貞子が生きたまま放り込まれて怨念を撒き散らしながら死んでいった井戸」の上にたまたまあったビデオデッキと連動して録画したら出来上がっちゃった呪いのビデオという設定も全く関係ありません。

一応時代としてはリング事件があって、しかもそれが解決している何年後かの世界というのが舞台になっているようだったんですが、そういう説明は一切無し。そこで貞子の信奉者である柏田清司なる自称アーティストが、貞子を復活させて世の中をパニックに陥れちゃうぞということで、多分数十人の少女を生贄にして貞子を復活させるべくなんだかんだやって、見ると死ぬという「呪いの動画」を作り、それをネット上にばらまいた――で、その「呪いの動画」の中で、貞子はこの世の中に復活すべく器としての肉体「超能力を使える女」を探しているんですな。ハズレの人は死亡。で、貞子に見初められちゃったヒロインが、貞子のなり損ないのクリーチャーと戦ったりするというスコシフシギ映画が「貞子3D」だったわけです。あー説明疲れた。


で、「貞子3D2」は、その話の続編ということなんであります。まだ封切りされてから間もないですからネタバレは避けますが、結論からいいますと、2200円(3D上映+スマ4D)払う価値はありました。「続編はクソ」という映画界の鉄則がって、それを破ったのは「ターミネーター2」と「エルム街の悪夢2」くらいだと個人的には思っているのですが、「貞子3D2」に関しては、前作「貞子3D」を明らかに上回っている出来でした。

これからご覧になる方で、スマホユーザーの方は是非アプリを入れてスマ4D版で観ることをオススメします。スマホがかなり活躍してくれます。2200円払ってホラーアトラクションを体験できる、と、そんなスタンスで観ていただきたい作品です。

内容ですがスマ4Dというアトラクション要素を抜いても悪くはありません。そりゃ「リング」シリーズの続編として考えると、原作をそこそこなぞって、しっかり面白かったのは第一作目の「リング」だけで、あとはどんどんクソになっていったわけで、「貞子3D」はクソの上にクソを重ねたような内容だったわけですが、「貞子3D2」はそれらよりもはるかにマシだったというくらいの評価です。


いや、こんな書き方していますが、すごい褒めているんですよ。最大級の評価です。特撮アクション「牙狼」シリーズのファン的にはVFXをオムニバス・ジャパンが担当しているだけでも「おお、なるほど」ってなりましたし、制作が東北新社なのでそこもちょっと嬉しかったりします。主演(?)の子役、平澤 宏々路ちゃんの芝居もいいですしね。期待以上の面白さでした。

勿論多数のツッコミどころや、視聴後に買ったパンフレットに書かれている内容を加えないと全く理解できないような設定などもありますが、そこも事前に一番最初に貼った公式サイトの内容をちょびっと読んでおけば、十分事足りるかなといったところです。うん、面白かったですよ。

ただ一点、若干ネタバレをしちゃいますと、今回のプロモーションで貞子が始球式に出たりしましたし、タイトルも「貞子3D2」となっているにも関わらず、長い黒髪ボッサーの爪剥がれのの、白いドレスを着て、テレビ画面やらモニターから這い出してくる、いわゆるイメージ通りの貞子さんは登場しません。なので「アレが怖いから……」と敬遠してしまう人は安心して観に行ってください(笑)。

そんなわけで、ホラー映画に少しでも興味があり、お財布に2200円と、お時間に余裕があるという紳士淑女の、皆さんは是非『貞子3D2』のスマ4D上映をご覧下さい。あ、でも「つまんなかったじゃねーか」という苦情は一切受け付けませんが(笑)。



え? なんでそんなに『貞子3D2』を推すのかって?
そんなの地雷は大勢で踏んだ方が楽しいからに
決まっているじゃないですか!!

(いや、本当に面白かったですよ……?)



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